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モラハラ夫と離婚するための方法と必要な準備とは? 大宮オフィスの弁護士が解説

2019年08月14日
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モラハラ夫と離婚するための方法と必要な準備とは? 大宮オフィスの弁護士が解説

さいたま市が公表している「平成30年度版 さいたま市保健統計」によると、平成29年の離婚件数は1971件で、人口1000対離婚率は1.55でした。

もちろん、離婚原因は個々により異なります。しかし、家庭裁判所が発表している離婚調停を申し立てた動機別の統計結果によると、女性が申し立てたケースの3位が「精神的に虐待する」でした。つまり、モラハラ夫の暴言や横暴に耐えかねて離婚に踏み切る女性は少なくないといえるでしょう。

そこで、今回はモラハラ夫と離婚する方法や離婚するために必要な準備について大宮の弁護士が説明します。

1、モラハラ夫とは離婚しづらい?

そもそも離婚自体が、結婚の数倍のエネルギーが必要と言われています。結婚の際も、婚姻届の提出だけでなくさまざまな手続きが必要でした。しかし、離婚は、同居していた夫婦が別々に暮らすようになりますので、手続き面だけでも大変です。また、財産分与や養育費などさまざまなお金の問題が絡みますので、普通の夫婦でも、トラブルが頻発します。

その上、夫がモラハラとなると問題は深刻です。モラハラ夫は妻の意見に耳を傾けませんので、離婚の話し合いにすらならないケースが少なくありません。モラハラをする男性の多くは自分が否定されることを嫌いますので、離婚を妻から切り出されることを嫌います。自分が否定されたような気分になりますので、すんなりと応じるケースは少ないと言えるでしょう。

法律的には離婚の種類は4種類です。話し合いで決定する協議離婚、調停を通じて離婚する調停離婚、審判により離婚する審判離婚、そして裁判で離婚する裁判離婚です。日本ではほとんどの離婚は、夫婦の話し合いによって離婚が成立しています。平成20年の厚生労働省の調査によると、離婚全体のうち協議離婚の割合は87.8%です。

話し合いで離婚が成立しない場合は、調停や裁判などの法的手続きによって離婚することになります。調停や裁判などで、離婚するかどうかを争う場合、「離婚の理由」が正当なものでなければなりません。

日本では、民法によって離婚できる事由が明確に規定されています。民法770条では以下の条件に該当する場合のみ、離婚が認められるとしています。

①配偶者に不貞行為があったとき
②配偶者から悪意で遺棄されたとき
③配偶者の生死が3年以上明らかでないとき
④配偶者が強度の精神病にかかって回復する見込みがない場合
⑤そのほか婚姻を継続し難い重大な事由がある場合

こちらの5つの条件にあてはまらなければ、いくら妻が離婚したいと申し出ても認められないのです。では、モラハラはどの項目に該当するのでしょうか。
過去の判例では、モラハラが立証された場合は「そのほか婚姻を継続し難い重大な事由がある場合」に該当するため、離婚が認められます。

つまり、モラハラでも離婚は可能です。ただし、モラハラ行為があったことを立証する証拠を用意しなければなりません。証拠を用意すべきなのは、離婚を申し出る妻側です。モラハラ夫と離婚するためには、裁判官や調停員に「これはモラハラだ」と認めてもらう証拠を十分用意しなければならないのです。逆に言えば、証拠さえあればモラハラ夫との離婚は可能ということです。

2、モラハラ夫と離婚するには準備が必須

次に、モラハラ夫と離婚するために必要な準備について説明します。モラハラ夫と離婚する場合、先ほどお話しした証拠の他にさまざまな下準備が必要です。しっかり準備をして臨むことで、離婚後の生活がスムーズに進みますので、焦らずにひとつずつ問題をクリアしていきましょう。

  1. (1)モラハラ夫の更生は難しい

    モラハラ夫と離婚を考えたとき、「いつもはいい人だから」と離婚を踏みとどまりモラハラ夫の更生を考えるケースは少なくありません。子どもがいる場合やあなたが専業主婦の場合はなおさら、離婚を踏みとどまり、モラハラ行為が治らないものかと、考えるものです。

    しかし、モラハラは本人の性格によるところが大きく、あなたひとりの努力で治るものではありません。カウンセラーなどの専門家に相談した上で、治療を受ければ改善は見込めるかもしれませんが、本人の努力と理解が必要です。

    果たしてモラハラ夫が、カウンセリングや医師の診察を受けてくれるでしょうか。これまでの生活や言動を考えてみる必要がありそうです。

  2. (2)モラハラ夫と離婚するための準備

    モラハラ夫との離婚を決意したら、離婚後の生活を安定させるための準備を行わなければなりません。お金のこと、住まいのこと、そして子どものことをきちんと準備しておくと、離婚後もつまずくことなく新生活をスタートできます。

    •資金面
    離婚前後は、さまざまなお金が必要になります。引っ越しのための転居費用、新しい家を借りるための敷金礼金、家具家電をそろえるお金、などある程度まとまったお金が必要です。また、離婚後の生活費についても、きちんと計算しておきましょう。毎月必要なお金を把握した上で、生活できるだけの収入を確保しなければなりません。母子家庭の場合、児童手当だけでなく児童扶養手当や、育成手当など国や自治体の支援制度がありますので、それらの収入を踏まえた上で、生活設計をしてみましょう。
    ただし、夫からの養育費をあてにするのは避けたほうがいいかもしれません。多くの母子家庭が元夫からの養育費を受け取れずにいます。 確実に養育費を受け取るためには、弁護士への相談を強くおすすめします。

    •住居
    離婚後の住まいは、現在の住居の形態や実家への同居の可否によって人それぞれ大きく異なります。現在の住居が持ち家の場合は、財産分与によってあなたが受け取ることができれば、そのまま住み続けることも可能です。賃貸の場合はどちらかが出ていかなければなりません。
    新たに賃貸住宅を借りるのであれば、十分な収入がなければ審査に通らない可能性もありますので、公営住宅を含めて検討するとよいでしょう。

    •子ども周りのこと
    子どもがいる場合、離婚後の子どもの生活についてもあらかじめ決めておかなければなりません。保育園や幼稚園、小学校などに通っている場合は、転園、転校の必要があるのか、保育園であれば入園選考の問題などを調べておいて、転居してからも今と変わらない教育環境を整える必要があります。
    また、離婚後奥さまが働く場合は、いざという時に頼れる親戚やご家族、友人知人がいると安心です。

3、モラハラ夫と離婚するために

離婚する準備と同時並行で、離婚するための手続きも少しずつ進める必要があります。モラハラ夫と離婚するために必要なポイントをまとめてありますので、こちらを参考に進めましょう。

  1. (1)モラハラ夫と決別する覚悟をする

    まずは、モラハラ夫との離婚を覚悟しましょう。話し合いで決着がつかなければ調停、裁判と離婚までにかかる時間は長くなります。覚悟ができない、今後の生活が不安という方は弁護士などの専門家に相談して、客観的な意見を求めるとよいでしょう。

  2. (2)カウンセラーなどの専門家に相談する

    モラハラ夫との離婚が覚悟したら、もしくは覚悟が決まらなくても一度カウンセラーに相談してみましょう。モラハラ夫との生活が長い場合、ご自身の認知も歪んでしまい、正常な判断ができなくなっています。モラハラ行為なのかどうかも自分ではわからず、相手の意見を受け入れてしまいがちです。夫がモラハラ行為をしていることが自覚できたのであれば、カウンセラーに話を聞いてもらい、思考をフラットにすることも大切です。

  3. (3)モラハラの証拠を集める

    モラハラ夫との離婚で、一番重要といってもよいのが証拠集めです。先ほどお話ししたように、調停や裁判で離婚する場合は、離婚するための正当な理由が必須です。モラハラは、証拠さえあれば、正当な理由になりますので、離婚を切り出す前に証拠を集めてください。
    モラハラ夫は離婚の気配を察知すると、録音などで証拠を確保されることを恐れて、モラハラ行為を一時控える可能性があります。
    モラハラの証拠となるものの代表例がこちらです。

    •モラハラ行為の音声データ
    •モラハラ行為の録画データ
    •メールやメッセージなどでの暴言
    •継続してつけた日記やメモ
    •モラハラ行為によって体調を崩し受診した場合はその診断書

    これらの証拠があれば、話し合いもスムーズに進みますし、調停や裁判になった場合も、離婚が認められやすくなります。これらの証拠がない、どうやって証拠を確保すればよいのかわからない方は、弁護士に証拠集めの方法やポイントについて相談するとよいでしょう。

  4. (4)別居を検討

    モラハラ行為の証拠を確保したら、別居を検討しましょう。万が一モラハラの証拠が集められなかった場合でも、別居期間が長期間に亘れば離婚が認められやすくなります。
    モラハラ行為により精神的に不安定になる、病気になるなどの深刻な影響が出ている場合は、なるべく早く離れたほうがよいかもしれません。
    別居時の生活費が不安になるかもしれませんが、離婚が成立していなければ収入が多い夫が妻に婚姻費用を支払わなければなりません。
    モラハラ夫が婚姻費用の支払いに素直に応じる可能性は低いので、弁護士に相談の上別居に踏み切りましょう。

  5. (5)弁護士へ依頼

    モラハラ夫と離婚して新しい生活をスタートするためには、弁護士の協力が必要不可欠です。離婚の話し合いや調停、裁判などだけでなく新生活のために必要な準備、証拠の集め方などについても詳しくアドバイスを受けられます。

    また、モラハラを理由に離婚するのであれば、夫に慰謝料を請求することも可能です。財産分与や養育費なども請求しなければなりません。弁護士に依頼すれば、それらのお金の問題もすべて解決してもらえます。話し合いで離婚が成立した場合も、夫が約束を履行するように「公正証書」を作成しますので、万が一養育費や財産分与などの支払いが滞っても、裁判などの面倒な手続きを経ずに強制執行が可能です。

    離婚時の手続きやお金の問題をきちんとまとめたいのであれば、弁護士に相談してみることをおすすめします。

4、まとめ

モラハラ夫と離婚するためには、離婚後の生活の準備をすること、証拠を集めること、そして離婚を切り出すこと、などの多くのハードルを乗り越えなければなりません。しかし、モラハラの証拠を確保しさえすれば慰謝料請求が可能です。離婚後の生活をスムーズにスタートできます。

ベリーベスト法律事務所 大宮オフィスでは離婚問題を広く取り扱っています。ひとりで悩まず、まずはご連絡ください。現状をきちんと確認した上で、必要な手続きや準備についてアドバイスします。

  • この記事は公開日時点の法律をもとに執筆しています

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